肺がんの抗がん剤治療による副作用の原因と対策
肺がんへの抗がん剤治療は手術ができない進行した癌に使用されるため、副作用が強くでます。そのため抗がん剤治療と副作用は強く結びついています。そこで抗がん剤による副作用の原因とその対策について解説します。
抗がん剤による副作用の原因
肺がんには大きく別けて2つの種類があります。1つ目は発見されたときにすでに進行している小細胞肺がん、2つ目が早期に発見ができれば手術と放射線治療で治る可能性がある非小細胞肺がんになります。これは肺がんが手術と放射線治療では根治され難い癌ということになります。そしてこの2つにおいてリンパ節や他臓器への転移があれば抗がん剤治療が中心になるのです。それは癌が他の臓器に転移をしているため、抗がん剤は2種類以上投与されることになります。
なぜ肺がんは抗がん剤の副作用が多いのか
この肺がんはリンパ節・脳・肝臓・副腎・骨へ転移すると言われています。このため抗がん剤治療は全身を攻撃することになります。だから抗がん剤は強い効果を期待して使用されます。これは癌細胞だけではなく正常細胞まで攻撃をします。副作用も強く発現することになります。
肺がん治療で頻繁に使われる抗がん剤の副作用
肺がん治療に頻繁に使用される抗がん剤の1つに腎臓へ副作用が激しく出る薬剤があります。その抗がん剤による腎臓への副作用があった場合は使用が中止になります。その時は別の抗がん剤に代用をすることになります。
抗がん剤による副作用への対策
肺がん治療に使用される抗がん剤は他臓器に癌が転移されている時に使用され強い効果を期待します。そのため多くの副作用が発現します。そして今までの肺がん治療経験によりどのような副作用が発現するかわかるようになりました。だから副作用への対策をすることができるのです。
吐き気
抗がん剤が嘔吐神経などを刺激するために吐き気が発生します。
対策として抗がん剤投与日は食事を少なくするまたは食べないようにします。また吐き気があるときはゆっくり時間をかけて少量ずつ食べるようにしましょう。
食事はお粥やうどんなどの消化のよい食べ物にすること、揚げ物・煮物・煮魚・焼き魚・乳製品などは避ける方が良いです。
脱毛
抗がん剤が毛髪の細胞を攻撃するために髪の毛・眉毛・まつげなどが抜けます。
対策としてカツラやナイトキャップを準備して精神的ショックを和らげましょう。また髪の毛や頭皮に負担を掛けないようにシャンプーやヘヤブラシなどを交換しましょう。
口内炎
抗がん剤治療による口腔粘膜への攻撃によって口内炎が発生します。
対策としては粘膜の炎症が継続するため、消毒や痛み止めの作用があるうがい薬を使います。
下痢
抗がん剤治療による腸管粘膜の攻撃や腸の神経を刺激することで下痢が発生します。
対策として水分を補給することと消化の良いものを食べるようにしましょう。またバナナや果物ジュースでカリウムを補給しましょう。
脂質分の多い食べ物、乳製品、香辛料の強い食べ物、炭酸水は避ける方が良いです。
便秘
抗がん剤が自律神経に影響をしたりまた吐き気止めの副作用により便秘が発生します。
対策として水分補給と繊維を食べること、マッサージなどで腸の運動を刺激するなどになります。
感染症
抗がん剤による骨髄細胞への攻撃により白血球が減少します。そのため細菌やウイルスによる感染症が発生し易くなります。
対策としては食後や外出の後に手洗いやうがいをすること、人混みの中へ行くことはなるべく避けること、外出するときはマスクすることなどで細菌やウイルスに感染しないようにします
また毎日入浴やシャワーをすること、トイレ後に陰部を洗うことも感染症予防になります。
貧血
抗がん剤による骨髄細胞への攻撃により赤血球が減少します。そのため貧血が発生します。
対策としてゆっくり動作をすることで息切れや動悸をさせないようにしましょう。
出血
抗がん剤による骨髄細胞への攻撃により血小板が減少します。そのため出血し易くなります。対策として転倒や外傷、打撲などをしないように注意して動きましょう。
しびれ
抗がん剤の作用により神経障害されしびれが発現すると言われています。対策として手足の感覚が鈍るため、入浴時に手足を温めることやマッサージをすることで血行をよくしましょう。
倦怠感
抗がん剤治療の回数が増えることによって疲れや体が重いなどの症状が蓄積されます。対策としては安静にしていることになります。
肺がんの抗がん剤治療と漢方
肺がんに抗がん剤が使用される時はリンパ節や他臓器に転移をしている為です。そのため抗がん剤が全身へ作用し衰弱していきます。
この時に起こる副作用は生命エネルギーと栄養状態の低下と考え、漢方を処方して頂くことで全身のダメージを和らげたり栄養改善をさせたりして回復のスピードを上げる場合もあります。
抗がん剤の副作用は全身へのダメージが激しいため、少しでも早い生命エネルギーを戻すことが大事になります。