膀胱癌の抗がん剤の副作用と対策
膀胱癌は60歳以上の男性に多い病です。
膀胱癌への抗がん剤は、転移の有無に関係なく初期の頃から治療に使われ、これは大小に関わらず副作用が発現することになります。その為、膀胱癌における抗がん剤治療は副作用と深く関わることになります。
ここでは抗がん剤の副作用とその対策について解説します。
膀胱癌の抗がん剤治療による副作用
膀胱癌への抗がん剤治療方法は大きく別けて2種類あります。
まず転移がない場合には膀胱内に抗がん剤を注入する方法が使われます。次に転移がある場合では抗がん剤を全身に作用させる方法を使います。これらの方法には副作用の発現に強弱が出てきます。
副作用が強く発現するのは、抗がん剤を全身に作用させる場合になります。これは癌細胞だけではなく正常細胞の分裂をまで抑制するからです。
膀胱内への抗がん剤注入療法の副作用
膀胱内への抗がん剤注入は局所のため全身への副作用は少ないと考えられています。しかし軽度の副作用が発現する場合があります。
副作用として排尿痛・頻尿・血尿・下腹痛・発熱・倦怠感・敗血症・肝障害・アレルギーなどになります。
転移性癌への抗がん剤治療のおける副作用
膀胱癌への抗がん剤治療は効果の見込みが高い2つの組み合わせが使われます。しかし両者ともに効果が強いため、細胞分裂が盛んに行われている骨髄、消化管粘膜、毛根など副作用が発現します。
第1選択はシスプラチンとジェムシダピンの2剤、第2選択はメソトレキセート、ビンブラスチン、ドキソルビシン・シスプラチンの4剤になります。
主な副作用は、吐き気、嘔吐、貧血、白血病減少、血小板減少、食欲不振、脱毛、口内炎、手足の痺れ、肝機能障害、腎障害、疲労感などになります。
抗がん剤治療で発現する副作用対策
膀胱癌の抗がん剤治療は強い効果を期待するため、多くの副作用が発現します。でもその前に禁煙が第一優先です。
脱毛
膀胱癌の場合男性が多いため、脱毛対策として髪を短くすることとナイトキャップを準備することで毛根からの感染症などを予防しましょう。
感染症
膀胱癌に使われる抗がん剤ジェムシダピンは骨髄細胞への攻撃が強うため、白血球が減少します。そのとき細菌やウイルスによる感染症が発生し易くなります。
対策としては食後や外出の後に手洗いやうがいをすること、人混みの中へ行くことはなるべく避けること、外出するときはマスクすることなどで細菌やウイルスに感染しないようにします
また毎日入浴やシャワーをすること、トイレ後に陰部を洗うことも感染症予防になります。
貧血
抗がん剤ジェムシダピンによる骨髄細胞への攻撃により赤血球が減少します。そのため貧血が発生します。
対策としてゆっくり動作をすることで息切れや動悸をさせないようにしましょう。
出血
抗がん剤ジェムシダピンによる骨髄細胞への攻撃により血小板が減少します。そのため出血し易くなります。対策として転倒や外傷、打撲などをしないように注意して動きましょう。
吐き気の軽減
抗がん剤シスプラチンは吐き気の副作用を発現させます。
これを軽減するために抗がん剤投与日は食事を少なくするまたは食べないようにします。また吐き気があるときはゆっくり時間をかけて少量ずつ回数をわけて食べるようにすると吐き気が軽減されます。
また食事はお粥やうどんなどの消化のよい食べ物にして揚げ物・煮物・煮魚・焼き魚・乳製品などは避けるようにすることも軽減に繋がります。
口内炎
抗がん剤治療による口腔粘膜への攻撃によって口内炎が発生します。
対策としては粘膜の炎症が継続するため、消毒や痛み止めの作用があるうがい薬を使います。
下痢
抗がん剤治療による腸管粘膜の攻撃や腸の神経を刺激することで下痢が発生します。
対策として水分を補給することと消化の良いものを食べるようにしましょう。またバナナや果物ジュースでカリウムを補給しましょう。
脂質分の多い食べ物、乳製品、香辛料の強い食べ物、炭酸水は避ける方が良いです。
しびれ
抗がん剤の作用により神経障害されしびれが発現すると言われています。対策として手足の感覚が鈍るため、入浴時に手足を温めることやマッサージをすることで血行をよくしましょう。
倦怠感
抗がん剤治療の回数が増えることによって疲れや体が重いなどの症状が蓄積されます。対策としては安静にしていることになります。
抗がん剤の副作用を漢方
膀胱癌への抗がん剤は組み合わせの決まっており骨髄毒性、免疫細胞、消化管粘膜などにダメージを与えます。このようなときは生命エネルギーと栄養状態は低下すると考え、漢方を処方して頂くことで抗がん剤からのダメージを和らげたり栄養改善を和らげたり回復のスピードを上げる場合があります。
抗がん剤のダメージは生命エネルギーを低下させ衰弱を進行させていきます。そのため早い対策が大切になります。
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