がん と 心 と 体温 と(免疫力の秘密)

がん の治療の時に、免疫力を高めましょう
といいますが、いったい免疫力とは何なのでしょう?

免疫力とは、体内に入った細菌やカビやウィルスなどの異物や、また体内で発生した がん 細胞、不良の細胞などのから身を守る力のこと。本来生まれながらにして人間が持っている、自分で自分を守る力のことを言います。
その免疫力を司る仲間には白血球、リンパ球、顆粒球、抗体などがあり、各役目を持っています。

しかしながら免疫力はその白血球やリンパ球等の数が多ければいいのか?といわれるとそうではありません。問題は「活性化しているのか?」「活性化していないのか?」ということです。

免疫力を測定するには、サイトカインなどの産生量を測定すれば大体わかりますが、保険は利かず、測定してくれる専門病院も限られています。

また免疫力を活性化するための条件の1つとして注目されているのが「心」です。
現在、精神神経免疫学といいまして九州大学医学部の久保千春教授や、神庭重信教授らが有名です。私も二人の講義、講演を受けましたが、まさしくこのとおり私は心と免疫力は密接に関係していると思います。

確かに がん になると気分は重くなります。毎日の生活の中で、社会情勢や人間関係によるストレス、もめごとなど人生は自分の思い通りにならないことが多く、な ぜ私だけ?なぜこんなめに?なぜ私が がん にかかるの?と共に闘病生活の辛さに耐えなくてはいけない辛い気持ちになると思います。

しかし、そうなると免疫力低下の悪循環に入ります。
もう切り替えるしかないのです。

あと、まだ余生はこれだけある。この間にしたいことをいっぱいしよう。心に栄養をつけよう。ワクワク、楽しい、生き生きしたことをやろう。
やり残しの無いように人生を一生懸命生きよう。

人生は山あり谷ありありますが、基本的にそのような心を持ち続けることで心に栄養を与えて気持ちを元気な状態にしてあげることが可能になり、私達の免疫力を高めて病気を予防することにつながるのではないでしょうか。

渋谷 昌三『コップ半分の水』より

コップ半分の水を見て、「半分しかない」と思うか「半分もある」と思うかで大きな違いがある。「半分しかない」は悲観的、「半分もある」は楽観的。
究極的なプラス思考は「コップは満杯。半分は水で半分は空気」。
水・空気・食料・給料・貯金・希望・人生・・・・。
「半分しかない」と思えば空しいが、「半分もある」と思えば楽しくなる。

目に見えないプラスアルファが、空いた半分のところまで隠さられているとしたら・・・
私は病気でも良い方向に変わると思います。

また免疫力は、体温が高いほど活発になります。
カゼ、インフルエンザや細菌感染症で熱が出るのは体温を上げて免疫力を上げてウイルスや細菌と戦うためです。 がん 細胞と免疫力が戦うにも体温が低いとうまく 戦えないのです。また、 がん 細胞は熱に弱く体温が低いほど増殖していきます。そのため、 がん の治療法に温熱療法があるのもそのためです。

では、体温を上げるにはどうしたらいいのか?

それは代謝を上げる事です。また、身体を冷やさない服装や食事も大切です。
代謝を上げるには、薬膳として生姜、高齢人参、当帰などがあります。
特に私は高齢人参を体温を上げ体力をつける意味でおすすめしています。
また、栄養のバランスを保つこと、身体を動かす事も大事です。
「代謝を上げる事」「体温を上げやすくする方法」
私どもは、そういう意味でもご提案させて頂きます。

薬剤師 中尾のりよし