がん患者をごく身近に持って思うこと
このHPを読む皆様の参考にして欲しいのですが、癌は体力があるうちは元気です。また、食欲があるうちは当然体力がありますから元気です。然しながら、抗癌剤や手術、放射線、癌の悪疫質、その他ストレスで体力が落ちてきます。
そのため、「癌と戦う時は、こうしたらよいのではないか。」と、自分なりに思ったことがあります。ご参考になるかなと思い書きました。
- 無用に「がん」をおそれない。
がん細胞も自分の一部である。「がん」との上手な付き合い方もある。 - がんは、身体の中に怒りやすい人が住んでいるのと同じこと。
上手に付き合えばよい。 - 相手(がん)を無用に怒らせない。
しかし、免疫を高めじわじわと「がん」の首を絞めていくようにしていけばよい。 - 「がん」は、消失したり延命している人もいる。そういう人のケースを研究する。
いわゆる、「がんの常識」にとらわれないことも大事だと思う。 - 「がん」は、治る病気ではない。限られた寿命であると考える。
その間に精一杯、家族との時間をつくり、思い出をつくり、人生を作ることにある。生き様を見直し、死に様を考える、ある意味「神から与えられた時間」であるような気がしてならない。 - 体力を減らすことを出来るだけ避ける。
抗癌剤、手術、放射線など、侵襲的療法は必要最小限に。身体への負担度を考える必要があると思う。 - 体力を減らしたら、出来るだけ漢方など補剤で速やかに回復するほうがベター。
その前に、体力を減らす可能性があると思えば、手を打って維持する必要性がある。 - がん患者は、「がん」と戦うことより、気力・体力・食欲を確保することを優先に考える。
- がん患者は、身体に冷えを持っている。
身体を温めたり、血行を良くすることが大事。そのため、温泉・温熱治療がある。 - がん患者は貧血になりやすい。
赤血球、白血球など血液を増やすように鉄分、葉緑素、アミノ酸、酵素類などバランスを考えて摂取すると良いと思われる。血液検査を参考に対策する。 - がん患者は肝機能が低下していることが多い。
栄養状態を改善する必要もある。 - がん患者は、深層心理にストレスやトラウマを抱えている可能性がある。
そのストレス源を解消することが大事である。そのストレスやこだわりを手放すことも大切。 - 腸内環境を大切に、いつもクリーンな腸内環境を考えて欲しいと思う。
そのため、腸内細菌を増やす食生活を。これによってもお薬の効き目が変わる。 - がんは、自分で治すもの。勝手に治るものではない。
治る人にはある種の変化が生じている。西洋、東洋医学はあくまでもその支え。それぞれのメリット&デメリットを考え自分の治療に取り入れていく。 - 癌も怖いが、免疫低下による細菌感染症により癌が悪化しやすい。院内感染及び二次感染の予防を考える。
家族は告知するにしろ、しないにしろ、癌という病気もですが、生命というものをもう一度考えるきっかけになると思います。
良くブック商法にある「○○で癌が治る」という本は読むに値しません。
そんな簡単なものではないとは思います。 「アガ○クスで治る」本の広告も新聞から消えてしまいましたね。
何故でしょうか?
癌という病気に関わって最期に私が感じ、学んだことは、やはり日本の心が大切だと思います。それは、我々の生き様なのです。
今いる自分を生み出してくれた先祖に参り、親、祖父母に手を合わせ、国や地元を守ってくれている神社仏閣、英霊に感謝し、命を育む自然や神と表現できるものに感謝し、環境を大事にし、出会い、支えあう人たちに感謝し、命を育み、そして伝えていく…
このことが人生ではないだろうかと思います。
時の流れから見たら人生というのは一瞬です。また、多々ある星の一つに過ぎません。
その中で、自分というものが何をするために生まれ、何を伝えて、何を残すか…
それが生きる意味だとは思います。
しかし、ただの荒野に吹く風なのかしれません。
「一瞬の光陰矢の如し」というようにね。
おわりに
最期まで携わってくださりました、親族、父の友人、地元の方、在宅ケア介護士の皆様、O病院、Y病院、主治医、看護師、スタッフの皆様方に心よりお礼を申し上げ、感謝いたします。
また、このHPを読んでいただけている皆様に心より感謝いたします。
薬剤師 中尾のりよし