抗がん剤の副作用を軽減させる方法
抗がん剤は癌細胞を攻撃します。それと同じように正常細胞にも攻撃をします。これは抗がん剤による癌の根治を期待するものであり、そして正常細胞への副作用は切り離すことができない関係にあります。
抗がん剤による副作用はたくさんあるのです。
そこでこの副作用について自己でできる対策について解説します。
全身症状から局所症状までいろいろな副作用があり自己対策があります。
ここではその対策方法について解説します。
副作用への対策が必要な理由
抗がん剤は癌細胞の増殖を抑制したり死滅させたりする作用があり、同時に正常細胞にも同じ作用をします。そのためいろいろな副作用が発現してきます。そして今では抗がん剤の長年の治療経験からある程度の副作用が予想のできるまでになりました。これにより患者さんさんとその家族で副作用の対策ができることになったのです。
その結果、入院での抗がん剤治療だけではなく通院でもできるようになりました。これは普段の生活を変えずに抗がん剤治療できることになったのです。これは医学の進歩になります。
抗がん剤の主な副作用を軽減させる方法
抗がん剤の副作用については長い年月によるデーターが積み重なり同時に医学が進歩しました。それにより副作用の対策が可能になり副作用を軽減できるようになったのです。
吐き気の軽減
抗がん剤が嘔吐神経などを刺激するために吐き気が発現します。
これを軽減するために抗がん剤投与日は食事を少なくするまたは食べないようにします。また吐き気があるときはゆっくり時間をかけて少量で回数をわけて食べるようにすると吐き気が軽減されます。
また食事はお粥やうどんなどの消化のよい食べ物にして揚げ物・煮物・煮魚・焼き魚・乳製品などは避けるようにすることも軽減に繋がります。
脱毛の軽減
抗がん剤が毛母細胞を攻撃するために髪の毛・眉毛・まつげなどが抜けます。
対策としてカツラやナイトキャップを準備して精神的ショックを和らげることができます。また髪の毛や頭皮に負担を掛けないようにシャンプーやヘヤブラシなどを使用することで抗がん剤による精神的ダメージが軽減します。
口内炎への軽減
抗がん剤治療による口腔粘膜への攻撃や感染症によって口内炎が発生します。
これには消毒作用のあるうがい薬や痛み止め作用のあるうがい薬で口腔内の炎症を抑えることができ口内炎の症状を軽減ができます。
下痢の軽減
抗がん剤治療による腸管粘膜の攻撃や腸の神経を刺激することで下痢が発生します。
これには水分補給と消化の良いものを食べること、またバナナや果物ジュースでカリウムを補給することで軽減することができます。
また脂質分の多い食べ物、乳製品、香辛料の強い食べ物、炭酸水は避けることで軽減ができます。
便秘の軽減
抗がん剤の作用が自律神経に影響したりまた吐き気止めの副作用により便秘が発生します。
これには水分補給と繊維を食べること、またマッサージなどで腸の運動を刺激するなどにより軽減ができます。
感染症の軽減
抗がん剤による骨髄細胞への攻撃により白血球が減少します。そのため細菌やウイルスによる感染症が発生し易くなります。
これには食後や外出の後に手洗いやうがいをすること、人混みの中へ行くことはなるべく避けること、外出するときはマスクすることなどで細菌やウイルスに感染しないようにすれば軽減することができます。
また毎日入浴やシャワーをすること、トイレ後に陰部を洗うことも感染症を軽減することになります。
貧血の軽減
抗がん剤による骨髄細胞への攻撃により赤血球が減少します。そのため貧血が発生します。
これにはゆっくり動作をすること、息切れや動悸をさせないように激しい運動はさけることで貧血による転倒などを軽減できます。
出血の軽減
抗がん剤による骨髄細胞への攻撃により血小板が減少します。そのため出血し易くなります。これには転倒や外傷、打撲などをしないように注意することで出血への軽減ができます。
しびれの軽減
抗がん剤の作用により神経障害が発生してしびれが起こります。これには手足の血行をよくするために湯船に浸かる、マッサージする、冷えないように手袋や靴下を履くなど軽減がする方法があります。
倦怠感の軽減
抗がん剤治療によって疲れや体が重いなどの症状が発現します。これには無理をしないで
安静にすることが軽減に繋がります。
抗がん剤の副作用と漢方
抗がん剤治療にはいろいろな副作用が発現します。それは長い年月の抗がん剤治療経験から軽減することができます。しかし生命エネルギーや栄養状態は低下します。
この時に漢方を処方して頂くことで抗がん剤のダメージや栄養状態の改善に繋がる事があります。
抗がん剤治療による副作用は全身への衰弱に繋がり早急な対策が大事になります。
最近では、抗がん剤や放射線治療の際に、適切な漢方薬を併用することにより、副作用が軽減する事を示した臨床試験の結果なども報告されるようになり、漢方薬の認知度・信頼性が向上しつつあります。