食道がんの抗がん剤治療の副作用と対策
食道は気管と分かれる点から、胃につながっている長さ約25〜30㎝筋肉の管のことをいいます。食道がんはこの管にできたがんのことをいいます。
食道がんになるとどんな症状が出るのか
早期食道がんでは、食べ物を飲み込む時につかえたような違和感、熱い・酸っぱい料理を食べるとしみる、といった症状が出ます。
進行がんの時期になると、がんは食道を塞ぐほど成長し大きくなります。食べる時に、痛みを感じるようになります。そのため食事が困難になり、この時期から痩せてきます。
転移がんまで進行すると、がん細胞はリンパ節や他の臓器まで転移して、増殖していきます。
食道がんと抗がん剤治療
抗がん剤をした治療の多くは進行がんの時期に、手術、放射線治療と組み合わせて行われます。抗がん剤に期待される効果は、がん細胞の増殖の抑制、死滅させて他の臓器に転移を防ぐこと、手術や放射線治療では難しい場所の治療、そして手術、放射線治療の効果を最大限発揮させるなどです。
より広い範囲、治療が難しい場所での治療に適していますが、副作用が強いものが多く体に大きな負担をかけるため、他の病気を併発させやすくする多くのデメリットがあります。
使用される抗がん剤と副作用
食道がんに使用される代表的な抗がん剤はフルオロウラシルとシスプラチンです。
フルオロウラシルは下痢、腸炎、肝機能障害、手足の発疹、めまい、しびれ、脱毛、骨髄抑制と呼ばれる赤血球、白血球などをつくる機能が衰える副作用が見らえます。
シスプラチンはがん細胞の減少に大きな効果があります。ですが重篤な副作用も起こります。一番配慮されるのが腎不全などの腎機能障害です。他には吐き気や嘔吐、、骨髄抑制などの副作用がみられます。
抗がん剤の副作用に対する対策
抗がん剤を使用することで、がん細胞の減少効果が期待されますがデメリットの部分も多くそのための対策が必要です。
副作用に対する対策は症状に合わせた適切な形で対応されます。吐き気・嘔吐、神経系の副作用、発疹などは症状に合わせた薬で対応します。
また免疫力が低下している場合は、無菌室での治療、輸血などで対応します。また副作用を軽減させるために、抗がん剤を投与する間隔を開けたりなども対策のひとつです。
このように副作用のデメリットが目立つ抗がん剤ですが、新薬の開発や投与方法の研究などで、より効果的に、より副作用を小さい抗がん剤も登場しています。
がん治療を補填する漢方
がんの治療には負担がともないます。とくに抗がん剤の副作用では心身に、大きな負担がかかります。漢方では局所的な見方ではなく、体全体の調和を見ながら治療方針を考えます。
ですからがん治療だけではなく体の他の部分や、心などの回復も治療に含みながら体の回復させていきます。
治療に漢方も取り入れることで、体の調子が良くなり抗がん剤の副作用の緩和や、心の安定が得られることが出来れば、治療の成果に大きく貢献することがでるケースもあるのです。